短編集

  • 読書感想文の苦悩

    とにかく遊んでいたかった。読書感想文を書くことになってから早はや二十九日。そろそろ手をつけないとマズイかもしれない。けれど今から本を読んだって間に合わないだろうし、そんなことをするくらいなら文章を書き始めてしまった方がマシではないだろうか。…

  • クリスマス・イブ

     半年付き合った彼女と別れたのはクリスマス・イブの夕暮れ時のことだった。 冬休みに入る直前の放課後、その日は部活動で残る生徒もいなかった。 早足で帰り始める同級生たちを横目に、誰もいない教室を探して上履きをキュッキュッと鳴らしながら廊下を歩…