第百四十六話 旅の終わりへ
――さらに数日が経った。 天樹会が崩壊してから混乱続きだったセトゥムナ連合だが、 ここ最近になってようやく事態が進展しはじめた。 まずは奴隷の返還が行われるようになった。 異なる種族同士で互いに奪い合った奴隷を返す場が各地で設…
魔法道具で得たものは。
第百四十五話 最後の決闘
セナは森の中にひとつだけ突き出した平岩に座っていた。 足を投げ出し、なにかを大事そうに抱えているようだ。 背後から近づく形になっているが、 半獣人に特有の獣の耳が動いているのでこちらの存在には気がついているはず。 足元にいくつも分岐した小…
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第百四十四話 居場所
夜が明けた。 エーデルハイド族のご厚意で貸してもらった一室にて朝を迎え、 セナたちの元へ戻る準備をし始める。 せっかくの里帰りなのだからもう少しここにいてもいいんじゃないかとエフィールに提案したが、彼女は首を横に振った。「まだ気まずいわよ…
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第百四十三話 里帰り
――スロウ視点―― スノスカリフが死んでから数日が経った。 以前から崩壊寸前だった天樹会は、トップを失ったことで完全に機能を停止し。 それに伴って、各地で行われていた決闘や資源の奪い合いもピタリと止まった。 大森林全体が歓喜の…
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第百四十二話 ずっと、やりたかったこと
――????視点―― 最初のきっかけは、将来の夢を話したときに親からあざ笑われたことだった。 何人もいる兄弟のなかで一番不出来なのが私だった。 どんくさく、弱気で、 そして星空を眺めるのが好きな少年だった。 いつか星の世界を知ることが将来…
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第百四十一話 協力要請
「なんだ、あのジジイ、いなくなっちまったのか。 ちっ……勝ち逃げされた気分だぜ」 麻袋をかついだデューイが、戻ってくるなり不服そうにつぶやいた。 仕返しをする機会でもうかがっていたのだろうか、不完全燃焼といった面持ちだったデューイは気だる…
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第百四十話 落としどころ
「儂を謀った罰じゃ、ツク。 そのまま地獄に落ちるがいい ……貴様がこの世に残した実害は、儂が責任をもって後始末してやろう……」 ジェドが剣を振り払い、血のしずくが赤黒い線になって土に落ちた。 切り捨てられたツクはピクリとも動かなかった。 全…
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第百三十九話 茶番劇の裁判 その2
やった、やったぞ。 エフィールに罪はないことが公式に認められた。 世界中の指名手配書のリストから彼女の名前が消えるのも時間の問題だろう。 今までのような、隠れ潜むような息苦しい生き方を彼女が無理に選ばされる必要もなくなる。 何より、エフィ…
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第百三十八話 明るみに出る真実
――スロウ視点―― 裁判所、なんていうものを即席で設置したとは聞いていたけれど、 実際はただ処刑台が組み立てられていただけだった。 木板がきしむ台の上で、エフィールをかばいながらあたりを見回す。 知っている顔は二人だけだ。 この裁判を仕切…
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第百三十七話 茶番劇の裁判
——エフィール視点—— 自首というものを初めて経験したけれど、 最初に抱いた感想は「ずいぶん丁寧に扱ってくれるんだな」だった。 もちろん最初はハチの巣をつついたような騒ぎだった。 ほんとうに首を差し出しに来るとは思ってなかった…
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第百三十六話 結束
ようやく見つけた。 イズミルはエフィールの無罪を証明できる唯一の生き証人だ。 興奮のあまり、こいつに騙されたことも忘れて浮足立った。 後は、天樹会の連中がこさえた急ごしらえの裁判にこの男を連れて行けば、 エフィールがもう『エーデルハイドの…
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第百三十五話 協力者と証人
何が起きてる? 切らした息を整えながら、デューイに視線を送ろうとした途端——。 明後日の方角から、剣閃が首元まで伸びてきた。「……!」「スロウさん!」 容易に弾き飛ばされ、地面を転がりながら慌てて顔を上げる。 「誰だか知らんが、…
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